nozomi-itoの日記

アイデアにまつわるもろもろを書きます

同じ映画を100回見るということ

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Brutusの映画特集を読んだ。僕はショーシャンクの空にとか東京物語とか、ソナチネとか、名作と呼ばれる作品は知っているけれど、ほとんど見たことがないマンなので、このBrutusはドンズバで刺さった。(ちなみにソナチネはちょうど目黒シネマでやっていたので見に行った)

その中にこんな一節があった。

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好きな映画は100回見て、興味の無い映画を100本見ろ、らしい。おそらく、好きなものを超細かく分解出来るくらいに見倒して、自分がどこをなんで好きだと感じるのかを自分の中で完全に消化しきれるまで噛み砕け、という意味なんでしょう。そして一方で興味の無いものも、自分のアイデアの種として、ジェームズ・W・ヤング(「アイデアのつくり方」著者)的に言えば、一般情報を蓄えなさい、いつか自分が映画をつくるときに、100本見た映画の中で良かったシーンを参考に出来るようになるはずだから。という意味なんでしょう。

大根仁モテキで500日のサマーをオマージュしたように、というか伊丹十三はじめ名作のオマージュをしているように、映画をたくさん見ておくことで、自分がつくる側にまわったときに引き出しが増える。(ちなみに大根仁はDJ的映画監督と言われるらしい、彼が好きな名作映画を数多く、原作に敬意を払うことをを忘れずに引用する点が素晴らしい、らしい)

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これは映画に限らず、音楽も、小説も、何なら何かを生み出すという仕事をする人にとっては重要な訓練なのだと思った。好きなものを100回、好きじゃないものも100作、見てみることで、ようやくいっぱしの自分の作りたいものが作れるようになる、という意味ではないだろうか。